メリットから見る定期借地権
「定期借地権」という言葉を耳にしたことはありませんか。現在は使用していない更地や空き地などを土地活用しようと考えている方や、これからマイホームを購入したいなどを考えている人は、聞いたことがあるかもしれません。特にこれから土地を購入して何かを始める人には知っておきたいフレーズです。家を購入する場合、一般的には土地を購入して家を建てる方法でしょう。ですが土地購入以外にも方法はあるのです。今回は借地権の中でも定期借地権に着目して解説していきます。土地購入の方はもちろんですが、土地活用を考えている方も知っておきたい情報です。
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定期借地権とは何?
まずは借地権について簡単に解説していきましょう。借地権とは、借地権者※1 が建物の所有を目的とした権利です。その土地に建物を建てるために、土地を借りる権利になります。そのため借地権設定者※2 に地代を支払います。
※1:その土地を借りる権利を持つ人
※2:その土地の持ち主(主に地主)
すなわち借地権の土地はただ土地を借りる権利ではなく、「建物の所有を目的とした土地の賃借権」という部分が一番重要な部分です。また借地権にはいくつも種類があり、「賃借権」や「地上権」などがありますが、一般的の多くは「賃借権」をさしています。
以前にも借地権についてコラムで解説しています。
普通借地権と定期借地権
現在借地権は、大正10年に制定された借地法(旧借地法)と、平成4年8月から施行されている借地法(新借地法)に分けられます。
◆普通借地権
普通借地権とは、期間満了後に借地人が希望する場合、契約が更新される権利です。基本として最初の契約の時点では、存続期間は30年でとなっており、1回目の更新で20年、2回目以降の更新で10年と存続期間が定められています。この普通借地権は旧借地法でのものであり、どちらかといえば貸す方より借りる方の権利が強くなっています。一度貸してしまうと、借りた方が不要だと思わない限り土地が戻ってこないという感じです。
◆定期借地権
今回着目している定期借地権は、平成4年8月に創設された新借地法での権利になります。普通借地権とは違い、期限付きで土地の賃借を行う部分は似ていますが、期間満了後には立退料などの負担もなく所有者に土地が戻ってくる仕組みになっています。この定期借地権では貸している人にも優遇した権利となっています。土地利用もしやすくなり、借地供給が促されるように変化してきています。
定期借地権にも種類がある
解説している定期借地権は3種類に分けることができ、契約の存続期間によって分けられています。
① 一般定期借地権
存続期間:50年
契約更新:なし
建物の用途:限定しない
契約期間満了:借地人は建物を自ら収去し、更地にして返還します。
期間は長いけれども、存続期間が終了すれば土地は返却されます。相続税や固定資産税の減税でのメリットや、思い入れのある土地を手放さず活用できる部分は、最大のメリットかもしれません。
② 事業用借地権
存続期間:10~20年まで
契約更新:なし
建物の用途:住宅を除くビジネスなどの事業用物件
契約期間満了:借地人は建物を自ら収去し、更地にして返還します。
③ 建物譲渡特約付借地権
存続期間:30年以上
契約更新:なし
建物の用途:限定しない
契約期間満了:借地人から借地上の建物を買い受けることにより借地権が消滅します。この建物譲渡特約付借地権に限っての場合のみ、建物が残ります。
など同じ定期借地権でも種類があります。期間の短いとされる事業用借地権でさえ、期間は10~20年もあります。そして存続期間が終了した後も違ってきます。特に住宅建築を考えている人は、建ててからこんなはずではなかったでは済みません。土地活用で考えられている方や借地権を使用して住宅を購入する方は、しっかりとした下調べが必要です。
借地権付きの土地に家を建てるとしたら
借地権という言葉一つだけでも、いろいろな種類があることを解説してきました。借地権を大きく分けると「旧借地権」「普通借地権」「定期借地権」の3つです。この3つには存続期間や、更新のありなしを含め、最終的な処分方法まで大きく違ってきます。土地を購入する方法が一般的になりつつありますが、借地権を活用することで、税制の部分での負担や建築コストでの負担も軽減できる部分も否めません。ですが特に気をつけたい部分は、どの借地権でどのくらいの期間が残っているのかです。例えば一般定期借地権の場合、存続期間は50年と長めです。ですが期限がついています。一般定期借地権で15年が経過していたと仮定します。その場合、次の購入者は50年ー15年=35年間という期限がついてしまいます。35年後には家を解体し、更地にして返却しなければならない訳です。家の購入は安価なものではありません。一生の中での分岐点です。しっかりと検討して上で、自分たちにとってベストな選択を選びましょう。
土地の持ち主から見た定期借地権とは
確かに新借地法における定期借地権には、更地などで放置している場合と比較すると、税制面での税負担の軽減や土地を貸すことで入る地代などメリットも多くあります。どのような経緯で土地を手にしているのかは人それぞれなので違いはありますが、自分の大切な家族に残したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。そんな思いにも答えられる。定期借地権の一番のメリットは、必ず期間後には返却されるという安心感でしょう。確かにメリットだけでなくデメリットも存在はします。ですから、定期借地権だけが土地活用と思わず、広い視野で活用方法を検討することが大切です。
定期借地権以外にもある土地活用ならKANAEL住まいるへ
借地権を活用することで土地活用も可能ですが、世の中にはいろいろな土地活用があるります。いったいどんな土地活用にスポットがあてられているのでしょうか。
1.アパート・マンション経営
2.戸建賃貸
3.駐車場経営
4.テナント経営
5.トランクルーム経営
6.コンビニ経営
7.コインランドリー経営
などさまざまな土地活用があります。その土地の形状や広さ、立地などによっても有効な土地活用は変わってきます。近隣のリサーチなどを実施することで、そんな需要があるのかを把握することは大切なポイントです。そして、更地のまま手つかずで放置されている場合、税金などの維持費の問題だけでなくさまざまなトラブルにつながる場合も考えられます。大きくなれば近隣トラブルにも発展しかねません。日常生活の中では気づきににくいかもしれませんが、無用なトラブルは避けたいものです。ただの土地からプラスになる土地になる。これが土地活用の醍醐味なのです。
有意義な活用のために パートナーとタッグを組もう
土地を有効的に活用する場合い大切なことは、視野を狭めないことです。初めからコレ!と決めるのではなく、いろいろな方法を模索しながら、絞っていくことも大切です。KANAEL住まいるは設計事務所ですが、土地有効活用・不動産売買・仲介も扱っています。そしてファイナンシャルプランナーが在籍していますので、ライフスタイルや価値観、経済環境などから現状を分析します。初心者の方の土地活用への不安をサポートします。ぜひお気軽にご相談ください。ワンストップショップのKANAEL住まいるがお手伝いします。
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土地活用の提案も得意としています。
一級建築士・宅地建物取引士・ファインシャルプランナー・賃貸不動産
経営管理士など、様々な資格の知識から皆様の思いを形にしています。
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