狭小地の土地活用方法を紹介します
日本全国にはいろいろな立地やいろいろな形状の土地が存在しています。その中でうまく土地を利用し、活用している人も多くいます。土地の有効活用を考えている人は、そこでまず押えておきたいポイントをしっかりと把握しましょう。しっかりと把握することにより、どう活用するべきか。狭小地を所有しているオーナーが進むべき方向性が見えてきます。
狭小地・変型地・旗竿地とは?
狭小地・変形敷地(変型地)・旗竿地という言葉を一度は、目や耳にしたことがあるのではないでしょうか。まず大切なポイントとしてあげられることは、自分の活用しようと思っている土地が「どの様な土地なのか」を把握することです。
土地が狭くて活用できない、使い勝手が悪い土地だから活用方法が分からないなど、いろいろな悩みも解決する糸口が見つかるかもい知れません。ここでは狭小地・変形敷地(変型地)・旗竿地などを解説します。
狭小地とは
狭小地とは、実際は明確な基準があるわけではありませんが、約15坪か20坪以下の土地が「狭小地」と呼ばれているのが現状です。
あらゆる条件から狭小地になっていった状況を推測すると、使い勝手の良い形状と考えられる正方形や正方形に近い長方形であることは非常に少ないと思われます。形状的には三角形や台形などの様々な形状で、使いにくい場合のが実情です。
そのため土地の評価としては低くなる場合が多いのが現状です。ですが狭小地と言われる土地でも、その土地の建ぺい率と容積率によって大きく変化します。建ぺい率とは、敷地面積に対する建築面積の割合を表しています。
建ぺい率計算式
例えば一般的に建ぺい率60%の住宅地において、100平方メートルの敷地には、建築面積が60平方メートルまでの建物が建築できる計算になります。また場所が商業地域などの該当する地区であれば、建ぺい率は緩和されます。そして商業地域の多くは容積率も変化しますので、3階建てや4階建てを建てることも可能になる場合もあります。
坪数と平米数の一覧換算表(参考)
坪数 | 平米数(m2) | 畳数(目安・中京間) |
---|---|---|
1坪 | 3.31m2 | 約2畳 |
5坪 | 16.52m2 | 9.98畳(約10畳) |
10坪 | 33.05m2 | 19.96畳(約20畳) |
15坪 | 49.58m2 | 29.94畳(約30畳) |
20坪 | 66.11m2 | 39.92畳(約40畳) |
25坪 | 82.64m2 | 49.90畳(約50畳) |
30坪 | 99.17m2 | 59.88畳(約60畳) |
35坪 | 115.70m2 | 69.86畳(約70畳) |
40坪 | 132.23m2 | 79.84畳(約80畳) |
45坪 | 148.76m2 | 89.82畳(約90畳) |
50坪 | 165.28m2 | 99.80畳(約100畳) |
55坪 | 181.81m2 | 109.78畳(約110畳) |
60坪 | 198.34m2 | 119.76畳(約120畳) |
建ぺい率が設定されている理由としては、建ぺい率が高くなることにより考えられる不安要素などの防止ではないかと思われます。
生活する上で重要な防災などの安全の部分や、風通しなどの生活環境への配慮など、建ぺい率が高くなることにより不安要素が大きくならないよう配慮されていると思われます。
せっかくならギリギリまで使用したい気持ちは分かりますが、建築基準法によって制限が設けられています。住環境を配慮することにより、敷地内にある程度の空地を設け、ゆとりある建物を建てる。そして生活面での快適さや安全などが向上することを誘導する目的になっています。
変形敷地(変形地)とは
分譲地などにで見かける正方形や長辺・短辺の差が少ない長方形などになっている敷地を整形地と言います。
その反対に三角形などを含め多辺で構成されている敷地や、傾斜地、極端に細長い敷地などを、変形敷地(変形地)と言います。旗竿地も変形敷地のひとつです。
一般的には形状が様々になってしまうので、住宅などの建築関係には不向きと言われています。その原因の一つが、その土地に合わせて間取りなどを変更せざるを得ない部分でしょう。
変形敷地の一つ 旗竿地(はたざおち)とは
変形敷地の中のひとつに旗竿地があります。この旗竿地の形状は右の図のように、上から見ると土地の形が旗竿状に見える土地です。またの名を敷延(しきえん)とも言います。
狭い土地、使い勝手が悪そうな土地とひとことで言っても、いろいろな形の土地があるものです。次では狭小地で土地活用をはじめる場合に気をつけておきたいポイントをまとめます。
狭小地を活用 その際の注意点
先程も建物の形状等を規制する建築基準法によって制限が設けられていると少し解説しました。ですが制限は建築基準法だけではありません。いろいろな土地の規制があるのです。
例えば地の規制に関しては、「都市計画法」という法律があります。都市とついていますが、全国の土地利用が定められている法律です。土地には様々な規制がかかっており、「都市計画区域」や「準都市計画区域」、「都市計画区域外」などいろいろな区域に分けられて規制がかけられます。
自分が土地活用を考えている土地には、どんな規制があるのかを把握することは重要です。そして規制などの難しく理解しずらい内容で困った時、お役立ちのパートナーが一級建築士です。一級建築士は建物のエキスパートです。ですので建物の形状を規制する建築基準法はもちろん、様々な規制や法律にも精通している部分は頼りになるパートナーです。
そして土地活用に強い一級建築士もいますので、その土地に合わせた提案も可能です。もし問題解決の糸口が見つからない場合には、一度相談してみるのもひとつの方法です。狭小地などで土地活用を検討する場合、、建築施工が制約されている場面多いですが、プランニング次第で可能性は変化します。
狭小地の土地活用方法
狭小地は限られた土地という条件がついてきますので、やはり向かない土地活用は実在します。例えば、大型の賃貸住宅や賃貸マンションは難しいでしょう。また多くの日の光が必要な太陽光発電や、広いスペースが必要な施設やスーパーなどの商業施設も課題が多く難しいでしょう。ですが狭小地でもうまく活用している人もたくさんいます。
狭小地に向いた土地活用は?
確かに大きな商業施設は無理かもしれませんが、店舗が建てられない訳ではありません。狭小地であっても立地によっては活用方法も無限大です。例えばラーメン店や居酒屋、美容室、雑貨店、花屋など、比較的小さなスペースでも可能な店舗もあります。また1階に店舗をつくり、併用住宅を取り入れるのもひとつの方法です。他にも自動販売機設置置場、野立て看板、トランクルーム置場など、狭い土地でも可能な活用法はあります。
あなたの土地活用の目的は?
土地活用とは、使っていない土地を、いかに活用して利益を出すのかということだと思います。どのような目的で活用したいのかが大切なのです。目的になっていそうな項目をあげてみました。
費用や予算から選択する場合
基本的にどの土地活用を選んでも、活用に対する先行の投資が必要な場合も多いです。その土地をどの様に活用するかによって、予算は変わってきます。建物を建てる土地活用であれば、費用は多くかかってしまいます。その反面、控除など利点もあります。
予算の面部分だけで考えると、建物を必要としない駐車場経営やトランクルームなどの土地活用は、比較的抑えられた費用で開始する事も可能です。
費用面が抑えられる部分の反面、収益性(キャッシュフロー)は小さくなる部分は否めません。費用や予算、そして需要をふまえて判断していくことが必要です。
納税資金の対策から選択する場合
相続や税金面での面から選択する場合、更地の状態でいるだけですと評価額は変わらず軽減を受けることはできません。ですがその更地などに居住用の賃貸建物を建て活用したりする場合、固定資産税などを軽減することが可能となってきます。
最近の経済状況を考えるといつ・何時、「更なる増税」の動きが加速してもおかしくはありません。そして相続税の部分を考えると、建物を建設した土地活用であるならば相続税対策にもなります。これから先の税金対策を視野に入れ、少しでも節税対策をと考えている上で選択している方もいます。
そんな時に強い味方となってくれるのが、ファイナンシャルプランナーです。不動産・税金・金融・相続・保険など、資産に関する様々な知識を持った専門家です。不動産だけでなく、他の資産も合わせた総合的な相談も可能ですので、一歩進んだ早めの相談もおすすめです。
老後・財産確保の面から選択する場合
先を考えると老後の不安や安定収入、そして現状の財産確保のためなどに活用をと考えている方もいらっしゃるでしょう。更地のままでなく土地活用を行ったことで、財産として残すことが可能となる場面もあります。
そして有効的な方法を選択することにより、現在の価値を下げることなく次の世代へ移行することという部分は、切実な思いかもしれません。価値が下がらないということは、次の世代に負担が少なくなる可能性も含まれてきます。先をふまえて今動くことは大切なポイントです。
リスクに対する部分から選択する場合
土地活用のリスクは初期投資の金額に連動することが考えられます。ですのでリスクを少なくしたいと思っている方には、建物を使った土地活用は難しくなります。そして土地活用を開始したからといって、はじめから起動に乗る訳ではありません。様々な土地活用がありますが、どのようなリスクがあるのかしっかりと認識することは、とても大切です。
ここであげた例もほんの一例に過ぎません。どのような目的で活用したいのかがハッキリすることで、どの位の収益を望んでいるのか、そして望む利益にはどんなリスクがあるのかなども分かってきます。土地活用を始める基礎部分になりますので、しっかりと自分の気持ちに向き合うことが重要です。
10坪以下の狭小土地はお金になるのか そしてそのリスクは?
狭小地でも、自動販売機設置置場・野建て看板・駐車場・バイク用駐輪場経営・簡易ロッカー付きバイク置場・トランクルーム置場など、出来そうな土地活用は様々です。その中でも他と少し違ったアイデアが収益に差を生み出す場面もあります。
差別化によって利用価値を高めることにより、利用者の増加を図るなどの工夫も必要です。例えば同じようなバイク置き場であっても、雨に濡れないように屋根をつける、保管できるロッカーを設置するなどのアイデアをうまく取り入れることも大切です。そのひとつひとつの積み重ねが収益につながります。
どんな土地活用の方法を実行しても一番重要なのは、利用者の目線になれるかという部分です。最初は利用者の求めているニーズに敏感でも、長く続けていくことにより、次第に事業者の目線になってしまう場合があります。
収益を上げる、そして上げ続けるためには、常日頃周辺のニーズを把握する工夫をするなどの考え方が必要です。
リスク(=危険)はコインの裏側です
収益とリスクをコインにたとえると、表側が収益ならば、裏側はリスクかもしれません。土地活用には様々な手段・方法があります。ですがすべてが同じように収益を上げられるとは限りません。
また、収益を上げる土地活用の部分で似ているのは、どれもリスクを背負っていることです。例えば賃貸経営とトランクルーム経営は、空間を提供するという基礎の部分は同じでも、初期にかかる投資(裏)は賃貸経営は多くの費用がかかります。ですがその後における収益(表)の部分は高く、大きく差が出ます。
どんな土地活用を行うにせよ、「ハイリスクハイリターン」を常に頭にいれ、表と裏を上手にバランスを取っていくことが重要です。
ファイナンシャルプランナーもいる設計事務所
設計事務所のKANAEL住まいるですが、ファイナンシャルプランナーも在籍しています。今回のような土地の問題から、不動産・税金・金融・相続・保険など、資産に関する様々な知識も使いフルサポートします。特に「15坪からの土地有効活用」など土地活用は狭小地を、より有効に活用できるよう提案しております。あなたの土地の活用法を一緒に考えてみませんか。
KANAEL住まいる URL:https://etwas.co.jp/
住所:埼玉県川口市中青木1-4-8-109 tel:048-256-0501
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でお困りの際は、お気軽にKANAEL住まいるへご相談ください。
お客様の「夢」、「思い」を形に。をコンセプトにしている設計事務所です。
建築設計事務所ならではの提案や15坪からの土地有効活用など、
土地活用の提案も得意としています。
一級建築士・宅地建物取引士・ファインシャルプランナー・賃貸不動産
経営管理士など、様々な資格の知識から皆様の思いを形にしています。
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