初心者でもわかる!土地有効活用方法

土地を有効活用すると一言で表しても、いろいろなパターンが考えられます。コマーシャルでもよく見かける「アパート経営」もそのひとつですが、それだけではありません。周りの状況や立地条件、土地の広さなど様々な条件によって、有効的な土地活用方法は変わってきます。今回は土地を有効活用するにはどんな方法があるのか考えてみましょう。

土地活用とは?

土地活用とは、活用されていない土地に新たな命を与え、新たな価値を見出すことかもしれません。その命の与え方により、土地の価値も変わってきます。まずはどんな方法なら土地を有効活用できるのか洗い出してみましょう。

  • アパート経営・・・賃貸住宅の需要供給
  • 貸駐車場・・・コインパーキングや月極めなどの種類あり
  • 資材(貨物等)置き場
  • オフィスビル・商業用ビル
  • ロードサイド店舗
  • 医療施設、高齢者向き施設など
  • 定期借地権・・・一定の期間にわたって土地を貸し活用
  • 等価交換・・・共同事業者がマンション・オフィスビルなどを建設して行う活用方法
  • 土地信託・・・土地を一定期間託し管理・運用してもらい、収益を得る方法
  • 自己使用

などたくさんの方法が考えられます。この様に土地を活用する方法は様々あります。ですがその土地の立地や周辺の条件に合わない利用をしても、有効活用とはいえません。それぞれの土地活用の種類の特徴など様々な事を把握した上で、検討することが大切です。土地を有効的に活用にはどうすればいいのでしょうか?考えてみましょう。

多様化する土地有効活用方法

土地活用と考えた時に、1番に思いつくものと言えばアパートやマンションなどの経営なのではないでしょうか。以前は本当にアパート経営での土地活用も多かったのは事実のようです。ですが今現在、街中を移動していると建物の立地や条件によっては「空室あり」や「入居者募集」などの文字も多く見かけるのが現実です。では現在はどのように土地を有効活用しているのでしょうか?調べてみましょう。

  • 今までとは違った土地活用・・・土地活用の多様化

立地面や土地の規模にもよりますが、現在は様々な活用方法が可能です。今まではアパート経営が主流だったものから、賃貸併用住宅や店舗、高齢者向き施設、立体駐車場やコインパーキングなど、有効利用の幅が広がっています。土地の利用が多様化している時代です。自分が住む居住スペースと人に貸す賃貸スペースが共存している物件の賃貸併用住宅での活用、これからの時代需要が増える可能性の高い高齢者向き施設での利用なども検討材料としては高くなるのではないでしょうか。また、元からお持ちの土地の他、土地を相続したなど様々な経緯もあると思われます。ただ使用するだけではなく、様々な思いものせて活用できたら素敵です。そして他の情報と違い、不動産に関する情報は自分から求めなければなかなか入ってこないのが現状です。ですから土地活用の情報収集は、土地を有効に活かせるのかを決める分かれ道になります。ご自身から情報やノウハウを求め、自分から動ける人・自分で決められる人でないと土地活用はなかなか進まないものです。

主な土地活用の種類と特徴

実際土地を所有していても、その土地を活用もせずにそのままの状態でいれば・・・リスクは生まれないだろうと考えている方もいらっしゃると思います。ですが土地を有効に活用せずそのままでいたら、やはりリスクも生まれます。土地や建物には、固定資産税が課税されます。それは活用していない更地でも、固定資産税は発生してしまうからです。なにも活用していなければ現在の収入の中から、その土地の固定資産税を支払うという現実が待っています。ならば更地のままでいるよりも、有効に活用して将来のために動くのも方法のひとつです。

土地活用の目的を考えよう

土地を有効に活用する目的は、ひとりひとり違います。初めのステップとして「なぜ土地を有効に活用したいのか」考え、把握してみましょう。例を挙げるとすれば、「相続税などの土地所有で必要となる納税資金を作りたい」または「将来や老後の安定収入を得たい」などひとりひとり目的も違ってきます。方向性をしっかりと捕らえ、自分の目的を明確にした上で、どう進めていくべきなのか考えてみましょう。

  1. 納税資金の対策での土地の有効活用

相続や税金面でのことで土地活用を考えている方は、やはり更地の場合ですと評価額の軽減を受けることができません。つまり税金は変わらずに高いままとなってしまいます。ですがその更地などに居住用の賃貸建物を建てることによって、固定資産税などを軽減することが可能です。タバコ税の増税や消費税の税率UPなど、最近の経済状況を考えると「更なる増税」の動きも考えられなくはありません。これから先の税金面を視野に入れ、少しでも節税対策をと考えている方も多くなってきています。

  1. 老後・財産確保のための土地を有効活用

老後の安定収入のため、または財産確保のためなどを目的に考えている方もいらっしゃるでしょう。老後の安定収入や財産の確保を目的としている方の方法としては、様々な方法があります。この土地活用を行った部分も財産として残すことが可能です。そして有効的な方法を選択することにより、現在の価値を下げることなく次の世代へ移行することも可能です。価値が下がらないということは、次の世代に負担が少なくなる可能性も含まれてきます。

上に一例をご紹介してきましたが、目的は人の数だけ様々なパターンがあります。いろいろな方法がある中、自分たちの目標を見据え、最善な土地活用方法を検討することが大切なのです。

土地を有効活用するために

主な土地活用の種類と特徴でステップ1の土地有効活用の目的を明確にしてきました。次は実際に所有している土地の建築条件を調べましょう。いくら自分の土地であっても、法律や行政指導など様々な規制を受けています。たとえ自分の土地であっても規制に沿った建物しか建築することはできません。その際に重要となる法律が「都市計画法」となります。

都市計画法とは

都市計画法とは、行政庁が設定した「これから街を整備していくにあたり、どのエリアにどのような建物を整備していくか」という「都市計画」を実現するための法律です。みんなが好き勝手に建物や道路などを建設すれば、みんなが過ごしやすい機能的な街づくりは不可能です。人々が健康で文化的な生活ができるように計画的な市街地開発、施設整備(道路・公園・上下水道など)の基本的なあり方を定め、より良い環境を作っていこうという法律です。

都市計画法内の特徴と制限

都市計画法では、エリアごとに特徴や制限があります。分かりやすいように表にしてみましょう。

都市計画区域 広い意味で都市計画(都市施設、すなわち道路や公園など)を定められる地域です。
準都市計画区域 都市計画区域外ですが無秩序な土地利用や環境悪化を防ぐ目的のため、市町村が指定している区域です。
市街化区域 積極的に市街化を促進しようと計画されているエリアです。既に市街化済み、または今後市街化計画のあるエリアです。
市街化調整区域 田、畑などがたくさんある農村地帯など市街化を意図的に抑制するエリアです。道路などの都市施設は整備されますが、原則として農林漁業用以外の建物は建てられない規則になっています。

と、エリアごとで制限がかかっている地域も存在します。従って、自身所有の土地がどのような地域に位置しており、どんな建物が建築可能なのかを認識しておく必要がある訳です。

自分自身の最適な土地有効活用をするためには、「自分の望む土地有効活用の目的を明確にし、その目的に合った土地有効活用が所有地で可能なのかを事前に調べる」事がスタートになります。

信頼できるパートナーを見つけよう

今回様々な方法の中から、いくつかご紹介してきました。ですがいざ土地活用を考え始めた時、自分に合った土地活用方法を探すのは大変かも知れません。そしてやはりご自身だけでできる部分は限られてきます。時間や手間はかかるかもしれませんが、なるべく多くの企業から話を聞き、自分自身の情報の窓口を広く持つことをお勧めします。最初からひとつの場所に絞ってしまうと、その1社の情報だけが正しいものと感じてしまい、本当に自分に合っている土地活用なのか比べることができないからです。いろんな企業から話を聞くことは可能です。その中でいかに自分にあった「信頼できるパートナー」を見つけられるかが鍵になります。

 大手企業に依頼する場合

一度は聞いたことのある大手企業など、たくさんの会社があります。大手企業を選んだ場合、最大のメリットは「過去の事例という情報量と様々な業務の代行」が上げられます。メリットがあればやはりデメリットもあり、対応している顧客数が多いので対応が淡白になってしまう部分です。大切な財産の部分ですから、本当は時間をかけ、思いが一緒のパートナーが理想です。その部分では少し物足りなさや、不安要素となる場合も考えられます。

 街の不動産会社(宅地建物取引士)

宅地建物取引士(前:地建物取引主任者)はどちらかと言うと土地のエキスパートです。不動産に関する知識や法律には詳しいです。そして最大のメリットは何よりその地域のアパート需要などにも精通しています。土地活用に関しても無料の相談を行っていますが、なかなか懇意にしている不動産会社などがなければ敷居が高く感じてしまうかも知れません。そして不動産会社の多くは、賃貸や売買の契約を成立させ、仲介手数料で成り立っているビジネスになります。そのため自分で土地を利用する予定がない・方向性がなかなか決まらなかった場合などは、土地活用より土地の売却などを勧める可能性も高くなる部分が見られます。

 設計事務所(建築士)

先ほどが土地のエキスパートならば、設計事務所はどちらかと言えば建物のエキスパートになります。ですが、不動産に関する法規制に精通しているだけでなく、難しい建築基準法などの法規制にも精通している強みがあります。そしてどちらかと言えばアットホームな雰囲気があり、相談もしやすいのがメリットです。そして住宅やアパート、店舗建築なども自身で手がけている部分などのアイデアや情報は、土地活用を考える部分では強みにつながります。

この様に今回は大手企業・街の不動産会社(宅地建物取引士)・設計事務所(建築士)を例にあげてみました。本当に三者三様です。土地活用は選択肢が多いほど、自分に合った良いプランが見つかります。頼りになるパートナーと有効な土地活用を実行することも方法のひとつです。あれこれ悩む時間も大切です。悩み・考えながら土地の有効活用を成功させましょう。

まずは土地を活用しよう!という第一歩が大切

今回は土地を有効に活用するには・・・をメインにまとめてきました。まずは動き始めようという気持ちを持つことがファーストステップです。立地や広さ、条件などは違いますが大切な財産には違いありません。ぜひたくさんの話を聞いたり、プランを見せてもらったり。最後あなたにとって「こうして良かった」と思える道が見つかることを願っています。

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お客様の「夢」、「思い」を形に。をコンセプトにしている設計事務所です。

建築設計事務所ならではの提案や15坪からの土地有効活用など、土地活用の提案も得意としています。一級建築士・宅地建物取引士・ファインシャルプランナー・賃貸不動産経営管理士など、様々な資格の知識から皆様の思いを形にしています。

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